2005/08/11 19:21更新
TAFE WA ( Diploma of Children's Service ) - 松尾 由紀子さん
あっという間の3年間でした。
私は先日、TAFEのDiploma of Children's Services コースを終了しました。このコースは簡単に言うと「チャイルドケア」、つまり日本でいう保育科にあたります。期間は2年間で、最初の一年がCertificate 3、二年目がDiplomaとなります。
勉強内容は、子どもの心身の発達をはじめ、環境設定の方法、またチャイルドケアワーカーとしては欠かせない造形表現・創作など、ありとあらゆる授業があります。また面白いのは、子どもの家族とのコミュニケーションのとり方や職場環境への参加の仕方、という科目もあります。
Certificateの勉強は主に子どもとの関わり方に関係するものが多かったのですが、Diplomaに入ると勉強内容も少し変わり、それらを踏まえた上でのもっと高いレベルが要求されてきます。例えば、経営関係、職場組織内での役割、他のスタッフへの指導方法など、チャイルドケアワーカーとは関係ないような科目も学びました。
2年間のコースが終わった今の感想は、「とにかくよかったぁ〜!(涙)」という安堵の気持ちと、「私が卒業できたの?本当にいいんですか、先生?!」という信じられない気持ちです。コースは私の予想以上にハードで、来る日も来る日も勉強、実習で本当に大変でした。特にDiplomaに入ってからの一年は、文字どおり無我夢中で、気付けば毎日家と図書館と実習先の往復になっていました。友達と会うことも、思いっきり遊ぶことも全くといっていい程なかった気がします。
TAFEは職業訓練校というだけあって、勉強内容はとても実践的で、実際に現場に立った時に役立つものばかりです。実習もあり、年齢別に0歳から12歳の子ども達に触れあう機会が設けられています。実習中は子ども好きの私にとって楽しいことも多いのですが、学校のアサイメントと実習でやらなければならないことが山ほど重なり、実際はとても大変です。中でも苦労したのが、歌や手遊びや絵本の読み聞かせです。
最初の実習先では当時、絵本も満足に読めず、もちろん英語の歌も手遊びも全く知らなかったので、毎日図書館に通って子供向けの本を読みあさったり、クラスメイトに頼んで一緒に本を読んで発音をなおしてもらったり、歌を教えてもらったり・・・とすべてゼロから学びました。また、英語での子どもへのかかわり方や言葉掛けなどは特に難しく、他の先生達の言っていることを見ながらノートに書き留めたり、繰り返し言ってみたりして少しずつ覚えていきました。英語力のなさからの勘違いや失敗などは数え切れないほどあり、他のスタッフにたくさん迷惑をかけてしまいました。これはきっと一晩では語り尽くせません!(笑)今では笑い話ですが、その時は本当に一生懸命でした。
しかしそんな経験を積んで、最後の実習先では自分がクラスの担任となり、指導案を作って他のスタッフに指示を出し、子どもたちをまとめ、クラスを運営していくという責任の重い仕事を果たしました。そんな自分自身の成長はとても嬉しく、また自分の自信にもなりました。正直、実習中は肉体的にも精神的にも大変で、次の日の準備やアサイメント等で睡眠時間もほとんどなく、つらくてどうしようもなくなり真剣にコースを辞めようと考えたことがありました。
でも、そんな時に支えてくれたのは周囲の人たちでした。特にクラスメイトの励ましは大きく、お互いに実習の悩みを打ち明けあったり、励ましあったりしました。私だけかな、と思っていた悩みも、みんなと話してみると意外にネイティブの人でも同じような悩みがあったりして、驚いたこともありました。また、アサイメントができなくてやけになっている私に、「頑張って一緒に卒業しよう!」と涙ながらに言ってくれたクラスメイトもいました。私はこんないい人たちに恵まれて本当によかったと思います。みんなと一緒だったから、頑張ってこられたのだと思います。
また、学校の先生方にはいつも助けていただきました。入学前の「冷たそう」というイメージと違って、留学生に対してとても理解があり、ことあるごとに私たちと話す機会を作って下さって、本当に感謝しています。その他にもチャイルドケアセンターのスタッフ、子どもたちの両親からも温かい声を掛けてもらい、励まされることが多かったです。もちろん、子どもからもたくさんパワーをもらいました。どこのセンターに行っても子どもはみんな可愛く、疲れたり緊張したりしている私に向けてくれる笑顔は何よりの元気のもとでした。
子どもたちと過ごせた時間は、私にとってオーストラリアで得た一番の宝物です。「いつも周囲の人に支えてもらっている」という、こんなに大切で当たり前のことに改めて気付いた私の留学生活でした。コースが終わった今、一つの夢をかなえたことで、これで本当によかったのかな、私の留学は本当に意味があったのかな・・と、時々不安に思うことがあります。
でも、たとえ今何も役に立たなくても、もし将来私が何かをしたいと思った時に、きっとこの貴重な経験や体験がステップとなって、次の私の夢を大きく支えてくれると信じています。最後に、いつも私の体調を気遣って応援してくれた家族や、日本とパースの友人、そしていつも叱咤激励をしてくださった(?)マックスリンクのスタッフのみなさん、本当にお世話になりました。ありがとうございました。