2006/11/28 11:44更新
68.目から鱗が100万枚。
一九九三年三月、オーストラリアでのワーキングホリデーを終え帰国した私は、早速、新聞の求人広告や就職情報誌を頼りに、求職活動を開始しました。しかし、なかなか思うような職業が見つからず、職業安定所(ハローワーク)に相談に行きました。相談員の方には、オーストラリアで培った英語力、海外経験を十分に生かせる職はないかと必死でアピールしました。相談員の方も、私の話を熱心に聞いてくれ非常に良い経験をしてきたね、と褒めてくれました。加えて過去の経験や自分の性格、得意分野を一通り説明し終えたころ、相談員の方から一つの質問をされました。
「君、実際のところどのくらい英語できるん?」
一瞬ためらったものの、ここは正確に伝えようと、「自分の為に使う英語は身に付きました。海外生活も何とか困らずにやっていました。」と答えました。
すると相談員の方は、「なんや、自分の為だけかいな。」「人の為には使えへんのかいな。」(京都弁です)と困った顔をされました。
確かに言われるまでも無く、自分の為にしか使えない英語力では仕事はできませんね。このときは本当に恥ずかしく、「ですよね。」と誤魔化したのですが、気持ちは目から鱗がボロボロとこぼれて止まらない状態でした。相談員の方は、そんな私にも真剣になって幾つか仕事を紹介してくれました。結果的には、自分の適性を十分に生かした就職ができたと思います。しかし、この経験を通して、英語力など一つのスキルに過ぎないこと、海外経験自体はスキルを身に付ける活動であり、その経験だけでは就職などできないことをしっかりと理解しました。
帰り際、参考までに英語専門職の求人募集要項の英語力を尋ねてみると、一例として英語の専門職ならTOEFL六○○点、英検一級程度以上と書いてあると教えてくれました。
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